心の中で生き続けるのでは・・・

生きている張り合いがなくなったのですが・・・

 先日、檀家参りが終わって帰ろうとしたとき、その家の奥さんが「お坊さん、私いつ死んでもいいと思うことがあるですが・・・」と言われた。「どうしてそんな事思うのですか」と聞くと、

 「私たち夫婦には子供がいないし、それに主人に先立たれて生きる張り合いがなくなって・・・時々そう思うのです」と言われた。

よく喧嘩していたのに・・

このご夫婦、ご主人が生きておられるときは檀家参りに行くと、奥さんからご主人の愚痴をよく聞かされたものである。

 でも、ご主人が亡くなられて、一人になるとご主人との間にあったいやな事は殆ど想いださないという。逆に良かった時のことばかり想いだして仕方ないと言う。

だから夫婦なのです

そう聞かされて、思わず私は「それが夫婦だとおもうのですが・・・」と応えた。考えてみればどこの夫婦でも愚痴の一つや二つは出るものだと思う。

 他人から見れば何でもないことでも、夫婦となれば愚痴るという事は心のどこかで自分だけを見つめてほしいという思いがあるのかもしれない。

心の中でいき続けるのです。

「ご主人が亡くなられて仏壇に手を合わすことが増えたのではないですか」と尋ねると「そうですね・・・」と言われた。

今まで仏壇の存在がそれほど気にかからない方でも、家族の誰かが亡くなると仏壇に手を合わせることが増える人が多い。

このご家庭の場合もご主人の死を通して奥さんが仏壇に手を合わす事が増えたというなら、それは、かけがいのない夫を亡くしたからでしょう。だからこそ夫婦だと思うのです。そして、奥さんが生きている限り心の中でご主人が生きつづけるのだと思うのです。

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ご感想

はじめまして

はじめまして

私の母親も15年前に一人になりました
今日は父の命日です

父の生前はいつも喧嘩ばかりしていたように記憶しています
それでも
本人の落ち込みは、相当大変なものでした・・・

そんな事で当時は心がけて良く二人で話をしました
悔いているのか?楽しかった事を思い出しているのか?
不思議と悲しかった話しや、辛かった時の話はしませんでした
私自身もやはりそうでしたが、残るのは楽しい思い出と後悔・・・

それも時間が経てば後悔は消え楽しい思い出だけが残るのですね
最近は父親の話になると生前好きだった食べ物の話や、
生きていれば孫をどれだけ可愛がるだろう
なんていう話ばかりです

ご住職の「心の中でいき続けるのです。」という言葉にハッとしました
おっしゃるとおり母親の心の中には父親が生き続けていますね

母親はもう70歳を超えておりますが
今よりさらに元気で80歳90歳と長生きして欲しいと思います

ありがとうございました

2006-11-10 金 00:55:26 | URL | タック #ok9TLeZE [ 編集]

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